お金包みと品物の渡し方

お金包みや贈答品は基本的に直接手渡すのが礼儀であり、重要な意味合いを持つお祝いなどであればなおさらです。ただし、お祝いの品をさしあげる際などに、時と場合によっては荷物になってしまい、かえって先方に迷惑をかけることもあるので、そういう場合には、できれば前もってお渡ししておくほうがよいでしょう。

また、先方の家などに伺う際は、事前に先方に連絡を入れ、都合を伺ったうえで訪問しましょう。

現金を贈る場合

慶事に現金を贈る場合、先方に着いたらお祝いの言葉を述べてお金包みをふくさから出し、お金包みの表書きを先方に向けた状態で両手で持って差し出します。一方、弔事の場合は、訪問してお悔やみを述べてからふくさから出し、拝礼の前に霊前に向けて供えます。告別式の受付で渡す場合はふくさから出し、お金包みの表書きを先方に向けた状態で差し出します。法要のときも同様です。

品物を贈る場合

品物を贈る場合は必ずかけ紙を掛けるのがマナーで、正式な場合には奉書紙や半紙を掛け、水引やのしをつけますが、親しい間柄や一般的な贈り物の場合にはのしや水引が印刷されている略式のかけ紙を使います。ちなみに、慶事用のかけ紙を「のし紙」とも呼びますが、弔事のときはのしを付けないので、のし紙とは言わず、かけ紙と言います。

掛け紙が長く裏で重ね合わる場合は、慶事や一般の時は「右を外側」に重ね、弔事では、慶事とは反対に「左が外側」になります。慶弔での掛け紙の決まり事

「外のし」と「内のし」の使い分け

贈り物を控えめにしたい場合は「内のし」とし、贈り物を強調したい場合は「外のし」にすることが一般的です。結婚・結納に関することや、直接手渡すときには「外のし」とすることが多いのですが、御中元やお歳暮などをデパートから送る場合は、配送伝票を貼るかんけいで必然的に「内のし」となってしまいます。

品物を直接渡す場合

家の中に通された後、挨拶をして紙袋やふろしきから品物を取り出しお渡ししますが、その際は下座側で品物を取り出し、先方がのしの表書きを読めるように正面を向けて渡します。品物を持参する際に購入店で用意された紙袋に入れて持参してもよいのですが、ふろしきに包み直して持参するのが正式なマナーとされます。なお、紙袋は持ち帰るのがエチケットで、直ぐに畳んでバッグなどと一緒に脇に置いておきましょう。

現金、品物を郵送する場合

大事な贈り先で、どうしても先方との都合が合わず、時期を逃してしまいそうなときは宅配便などを利用して送りますが、その際は先に送り状を出しておくのが丁寧な贈り方です。また、送り状にはお祝い・お悔やみの言葉の他に、持参できなかったお詫びのひと言を添えるとよいでしょう。

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